「咳をしても一人」「こんなよい月を一人で見て寝る」等、
自由律俳句の名作を残した尾崎放哉。
「尾崎放哉賞」は、放哉の愛した自由律俳句の魅力を世に広め、
多くの方々に自由律俳句に親しんでいただくことを目的として
自由律俳句を公募し、青穂の大会で表彰を行うものです。
尾崎放哉大賞 月を青くして誰もいないふる里
東京都 いまきいれ尚夫
春陽堂賞 両手の団栗こぼしながら駆けてくる
兵庫県 宮澤 省子
優秀賞 大人びてゆく液晶のなかの教え子
東京都 明 大
墓にまっすぐ見られながら立ち去る
京都府 楽遊原
バス停に子を降ろして稲刈機は去る
福島県 田畑 剛
背中の淋しさを見られながらおいとまする
山口県 久光 良一
秋がこぼれきって葉の先
神奈川県 古関 聰
入賞 入所日の果もない旅秋蝶に送らるる
埼玉県 吉田 春代
内斜視の少女がスカート翻して冬
大阪府 石川 聡
付箋紙の青は海でもなく空でもなく
福島県 江口 敬
草に自転車倒して空を見上げる
香川県 薄井 啓司
記憶の濃淡の中を春の小川
福岡県 楠本 尚子
秋雨が白を重ね見失う帰り道
茨城県 野田麻由可
小石を放ったら時を刻み始める湖
福岡県 重富 蒼子
思い出せないもの抱いて眠る
兵庫県 サワイ マコト
自由な旅にいくつもの定刻
千葉県 石井 一草
もう何処かわからないあの人の時計で生きている
奈良県 セトリーヌ
敢闘賞 空振りする息子をした日もあった
愛知県 小石 遥也
最優秀賞 | 同じ世界を見るために少し猫背になる | 遠藤涼太 埼玉県立滑川総合高等学校 |
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優秀賞 |
ささくれの数だけあなたといた日々 まだ生きたいと唄う向日葵 替え芯を詰める私と鼠色の窓 羽化できなかった月曜日 鯨の胎で眠る これも持って帰りと仏壇の菓子 空っぽの教室一人 風になる あなたまでピアノ線でできている 歴戦の跡おびただしき付箋 逆に捻った蛇口から涙 |
篠田 美優 利根沼田学校組合立利根商業高等学校 野澤 瑞生 愛知県立時習館高等学校 池田 綾梨亜 三重県立久居高等学校 根本 奏 埼玉県立滑川総合高等学校 林 那津 利根沼田学校組合立利根商業高等学校 岩田 侃大 湯梨浜学園高等学校 大本 茉弥 大阪桐蔭高等学校 佐々木乃愛 秋田県立秋田北高等学校 森 瑶太 三重県立久居高等学校 阿部 俊介 利根沼田学校組合立利根商業高等学校 |
自由律俳句結社『青穂』役員:小山貴子、黒崎溪水、吉多紀彦、平山礼子、高木架京、平岡久美子、三好利幸
※ 敢闘賞は、自由律俳句を未来に繋いで行きたいとの願いから、三十代までの作者の作品で、一次選以上を通過した作品の中から期待を込めて代表が選出致しました。
※次の作品は同一受賞者による入賞対象作品です。多くの方が受賞の機会を持てるように賞から外させていただきました。
沈んだ月が心の裏側を照らしている 楽遊原
髪洗う今日に目を閉じて 楽遊原
まだ何か言い足りぬままかぶる帽子 久光 良一
(アイウエオ順)
(アイウエオ順)
TEL/FAX 06-6844-1719(小山貴子)
メールアドレス:hosaisan581@gmail.com
ホームページ http://www.housai-shou.com